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化粧水の成分は危険?

化粧水の成分とは?

美肌効果のある化粧水や、肌の弾力をよみがえらせてくれる化粧水、またはニキビ予防効果が期待できる化粧水など、化粧水の種類はさまざま。

しかし、化粧水の基本的な役割は、肌に水分を補給して肌の状態を整え、やわらかくするということ。基本的な成分は、どの化粧水も大差はないようです。

ちなみに、化粧水のパッケージを手に取って、成分が書かれた部分をみてみると、おそらく大半の方にとっては見たこともないような名前が列挙されています。

具体的に成分名を挙げるなら、グリセリンやBG、ジプロピレングリコール、PEG-○○(多価アルコール類)など。ほかには、ベタインやピ ロリドンカルボン酸Naなどのアミノ酸類、さらにはマルチトールのような糖類。これらは角質層に浸透して、水分量をキープする役割を担っています。

さらに配合されているのは、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの高分子や界面活性剤、植物のエキス類や増粘剤など。ヒアルロン酸やコラーゲンは肌の表面に膜を張ることで、肌を乾燥から守ってくれます。

ほかには、皮膚を引き締めるアストリンゼント成分や、皮膚にうるおいを与えて乾燥を防ぐモイスチャー成分、皮膚を柔軟にするエモリエント成分なども含まれています。

ただし、あくまでも実際の濃度を基準に表示されているため、注意が必要。たとえばその化粧水に植物エキスが数%含まれていたとしても、全成分表示の上位には出てきません。いずれの成分も、高濃度になるとベタツキが気になったり、ニキビの元になったりします。

なお、低分子の成分は0.5%~5%程度、高分子の成分は0.05~0.2%程度がもっとも使いやすいようです。

化粧水の成分一覧

化粧水のパッケージの裏面に長々と表示されている成分名をみると、これほど多くの成分が含まれているのかと驚くことも多いことでしょう。ここでは化粧水に関係がありそうな成分を紹介しますので、化粧水選びの参考にしてください。

保湿剤

●多価アルコール
・1.2-ヘキサンジオール
無色透明な液体。水やエタノールによく溶けて、防腐や殺菌効果を発揮します。

・グリセリン
吸湿性がかなり強い保湿剤です。皮膚に対する柔軟剤として、製品の肌なじみをよくするために使われます。なお、グリセリンとヒアルロン酸Naを組み合わせることで相乗効果が得られ、保湿力が高まります。

・ソルビトール
水分保持作用あり。高濃度であっても、皮膚に対しての毒性や刺激性はまったくないのが特徴。

・BG(1.3-ブチレングリコール)
アセトアルデヒドを合成して得られる、無色無臭の液体。抗菌力はありますが、皮膚に対する刺激はないのが特徴です。

●NMF
・PCA-Na
ピロリドンカルボン酸Naの50%水溶液。ピロリドンカルボン酸は塩の形で皮膚に多く含まれており、NMF(天然保湿因子)として重要な役割を担っています。

・アラニン、アルギニン、セリン、グルタミン酸
NMFの組成に必須なアミノ酸です。

・プロリン
エタノールに溶けやすいアミノ酸。コンディショニング作用があります。

・乳酸Na
NMFの成分の一つ。グリセリンと類似した特質をもっています。

・尿素
角質を柔軟にする作用や保湿作用あり。

その他
・加水分解コラーゲン
牛や豚の骨、皮、およびサケやタラなどの皮を、加水分解して得られるコラーゲン加水分解物。皮膚の表面に、保護膜を形成して、保湿効果を発揮します。

・ヒアルロン酸Na
肌の真皮内に存在する保湿成分で、自身の100倍以上の水分を吸収する性質をもっています。

・ラウロイルグルタミン酸
セラミド様の機能があり、荒れた肌を改善してくれます。

動植物成分

・プラセンタエキス
牛や豚、羊の胎盤から精製水で抽出されるもの。各種ビタミンやミネラル類など、肌の修復に欠かせない成分を豊富に含んでいます。

・グリコール酸
サトウキビやブドウに存在する成分で、ケミカルピーリング剤としておなじみ。かたくなった角質をやわらかくしたり、古くなった角質を除去したりする効果があり、肌をなめらかに整えてくれます。

・ トレハロース
動植物広くに渡って存在する成分。特に保湿効果が高く、角質層の水分保持機能を高める作用があります。

・ベタイン
植物から抽出される天然のアミノ酸系保湿剤。皮膚に柔軟性とハリを与えます。

・水溶性コラーゲン
哺乳動物や魚介類などの結合組織から抽出したコラーゲン。保湿作用があります。

抗炎症剤

・εアミノカプロン酸
白色の結晶。プラスミンという血液を溶かす物質の働きをおさえることで、炎症やアレルギー症状を改善します。

・グリチルリチン酸2K
解毒作用や抗アレルギー作用があります。

pH調整剤

・クエン酸
レモンやみかんなどに含まれている酸味成分です。酸化防止剤や収斂(しゅうれん)剤などとして用いられます。

・乳酸
角質溶解作用と殺菌作用があります。

抗菌剤

・メチルパラベン
防腐剤として有名な成分。ちなみに正式には、「パラオキシ安息香酸メチル」といいます。

・フェノキシエタノール
殺菌作用があり、パラベンのかわりに用いられる成分です。

界面活性剤

水と油を混ぜるのに必要な成分。

●非イオン性
・PEG10ソルビタンココエート
・PEG75
PEGは、「ポリエチレングリコール」の略で、酸化エチレンの重合体。ちなみに酸化エチレンとは、強い殺菌作用のある揮発性の液体のことです。またポリエチレングリコールは水溶性で、化粧水やクリーム、乳液、石けんなどによく使われています。

その他

●増粘剤
・カルボマー
正式名は「カルボキシビニルポリマー」。水溶性高分子で毒性や皮膚刺激はほとんどなく、水に分散して酸性を示します。アルカリで中和することによって高粘度の溶液が得られますが、皮膚につけるとさらっとした感触です。

・キサラタンガム
化粧水に粘性を出すために使われる成分。天然ガム質で、ブドウ糖や炭水化物を、「キサントモナス属菌」という菌を使って発酵させて作ります。

・ヒドロキシエチルセルロース
セルロースのヒドロキシエチルエーテル。膜形成能がすぐれています。

●アルコール類
・TEA
正式名は「トリエタノールアミン」。アンモニア水と酸化エチレンを反応させることで得られる成分です。保湿作用があるため、クリームや乳液、化粧水などに使用されます。

●皮膜形成剤
・アクリルアミド
・アクリル酸アルキル
・アクリルアルキルDMAPA
・メタクリル酸メトキシPEG

●キレート剤
・エデト酸二ナトリウム(EDTA-2Na)
水分中の金属イオンを捕集して軟水化することで、品質の劣化を防止します。化粧水の透明化や酸化防止、変色防止、ビタミンCの安定化、さらには殺菌の目的などで使われます。

その他
・エタノール
殺菌や収斂(しゅうれん)などの目的で使用される成分です。

油性原料

・スクワラン
サメ類の肝油から得られるスクワレンに、水素を添加して得られる成分。コレステロールの前駆物質としても知られています。乳液やクリームの原料として、水と乳化させて使用します。

・トリオクタノイン

2-エチルヘキサン酸とグリセリンからなるトリグリセリド。水蒸気透過性の、さっぱりした膜を形成する成分です。

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