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日本酒で作る化粧水

日本酒と米の関係

古くから日本では、米が肌によいと伝えられてきました。それは、米に含まれているビタミンBやビタミンE、そして米油に美肌効果があるた め。また、米のとぎ汁には肌の古い角質をやさしく取り除く作用があり、米のとぎ汁で洗顔することによって、肌をきれいにするという美容法も人気を集めてい ます。

昔の女性が美しい肌を保てたのは、この米の力が大きかったようです。ありあまるほどの化粧水や美容液など、高機能のスキンケア化粧品が多く出回っているいま、伝統的なシンプルケアに立ち戻ることも必要なのかもしれません。

米からつくられる日本酒にも、美肌効果があるとされています。ところで、日本酒とはどのようにつくられるのかご存じでしょうか。日本酒は米を材料にして、次のような工程でつくられています。

① 米の外側にある脂肪やタンパク質をけずり取り、「でんぷんだけの白米」にします。

② 洗米
精米した米の表面には、糠(ぬか)などが付着しています。これらの汚れを、水できれいに洗い落とします。

③ 米蒸し
米を大きな蒸し釜に移し、およそ一時間かけて蒸します。むしろに蒸し上がった米を広げ、両手で撹拌しながら自然に冷ましていきます。

④ 麹造り
蒸した米を約35度まで冷やし、種麹を混ぜて麹菌を繁殖させます。これは、日本酒の味を左右する大事な工程。48時間つきっきりで、厳密な温度管理をすることが必要です。

⑤もと造り
でき上がった麹に、蒸米と水、そして酵母菌を入れて酒母(しゅぼ)を作ります。乳酸を入れて、酵母の働きの邪魔をする雑菌類の繁殖を防ぎます。

⑥  込み
酒母に麹、蒸米、水を加え、もろみを造ります。酵母の発酵不足を防ぐため、通常は3回に分けて行われます。この仕込みにより、麹が蒸米のでんぷんをブドウ糖に変え、酵母がブドウ糖をアルコールに変えていきます。

⑦ 搾(しぼ)り
適切なアルコール分になったところで、もろみを搾って酒と粕に分けます。

⑧ 火入れ
しぼった酒はそのままでは変質してしまうため、約60度の熱で低温殺菌を行い、酵母の活動を休止させます。

⑨ ビン詰め
味と香りがちょうどの状態になったら、腐敗を防ぐために再度火入れが行われます。その後ビン詰めされ、出荷されます。

日本酒が肌に効く理由

日本酒には美肌効果があるといわれています。「日本酒づくりに従事する杜氏の手は、しっとりすべすべしている」というのを聞いたことがある方もおられるでしょう。というのも、日本酒には米由来の各種アミノ酸やビタミン、さらにはミネラルが豊富に含まれているからです。

また、日本酒の製造工程で生まれる米ぬかや酒粕自体も、美肌効果をもつ保湿成分だといわれています。たとえば米ぬかには、ビタミンB群やビ タミンEをはじめ、カルシウムやカリウム、鉄分などのミネラル、さらには食物繊維といった、美容効果をもたらす天然の栄養素がバランスよく、しかも豊富に 含まれているのだそうです。

さらに日本酒には、「フェルラ酸」という成分も含まれています。これは、抗酸化作用をもつポリフェノールの一種。身体の細胞のさびを招き、老化を早める活性酸素に対抗して、シワやたるみ、そばかすといった老化現象を抑制してくれるのです。

この効果に着目して、日本酒を活用した化粧水もつくられています。綾瀬はるかさんや小雪さんのCMで有名な化粧水「SK-Ⅱ」も、元々は日本酒の製造過程に着目して生み出された化粧水なのだそうです。

日本酒の美肌効果を手軽に利用するならば、湯船に適量の湯船を入れてみるのがおすすめ。アルコールの作用で血行がよくなって汗も多く出ますし、肌がなめらかになるはずです。使い方次第で心強い美肌アイテムになる日本酒を、上手に生活に取り入れてみましょう。

日本酒を使った手づくり化粧水

買い置きの日本酒を活用する

自宅にある日本酒を使って、手づくり化粧水に挑戦してみましょう。つくり方は簡単ですので、はじめての方でも失敗なくつくれるはずです。

【材料】
・日本酒…10ml
・精製水…20ml
※蒸留や濾過、イオン交換などの手法により、不純物を取り除かれた水。薬局で500ml 1,000円前後で入手できます。

【つくり方】
上記の材料を混ぜ合わせます。

【ワンポイントアドバイス】
・アルコールが気になる方は、化粧水をつくる前に軽く湯せんにかけ、アルコール分を飛ばしてください。

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