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化粧水がわりに使う精製水とは?

化粧水がわりに使う精製水

精製水とは?

化粧水について調べていると、「精製水」という言葉をよく目にすることでしょう。精製水とは、ろ過・蒸留・イオン交換を経て、不純物を取り除いた水のこと。やや専門的な内容になりますが、「精製水」と呼べるためには、電気伝導度や有機物(炭素・亜鉛・シリカ・塩化物イオン・硫酸イオン)の量が、ある一定の値以下であるという基準をクリアする必要があります。

では、精製水はどのようなところで使われているのでしょうか。たとえば製剤や試薬、試液の調整のほか、医療用具の洗浄、ほかにも身近なところでは、コンタクトレンズの洗浄剤や保存剤の調整など、幅広い用途で使われています。

実は、もっと身近な用途が「化粧水」。化粧水のパッケージの成分表示に「水」とあるのは、基本的にはこの精製水のことを指しています。

スキンケアと精製水の関係

コンタクトレンズの洗浄に使われるということもあって、精製水はドラッグストアでも簡単に手に入ります。価格も手ごろで、500mlで1000円弱のことがほとんど。

この精製水、実はスキンケアアイテムとしても非常に優秀な存在。精製水単独で肌にスプレーしたり、コットンでパックしたりすると、つづけるうちに肌の調子がよくなってきます。なかには、ニキビができにくくなるという効果を実感する方もいるようです。

では、なぜ精製水には美肌効果があるのでしょうか。それは、洗顔のときに顔についてしまった水道水中の塩素(カルキ)を中和してくれるから。水道水に含まれている塩素は、肌を傷めてしまう危険性をもったもの。あらゆる皮膚トラブルの根本的な原因は、この塩素ではないかと指摘する専門家もいるほどです。

とはいっても、精製水はあくまでもただの水。単独で使っても、保湿効果も殺菌効果もありません。ですから、精製水を肌にスプレーした後に化粧水で保湿、最後にクリームで肌にフタをするという手順で使いましょう。

ただし注意したいのが、精製水には防腐剤が含まれていないため、雑菌が繁殖しやすいということ。一度開封したら、なるべく早く使い切る必要があります。冷蔵保存で1週間~10日以内を目安にするといいでしょう。

使い切れない場合は、スキンケア以外に使うことをおすすめします。たとえば、髪の毛の寝ぐせ直し。意外と髪の毛がサラサラになります。ほかにも、スチーマー式の美顔器を使っている場合は、スチーマーの水を精製水にかえてみてもいいかもしれません。

精製水は化粧水がわりに使える?

うまく使えば美肌効果が期待できる精製水ですが、それ自体はただの水。保湿効果だけをみれば、やはり化粧水には負けてしまいます。というのも、化粧水にはグリセリンやセラミドをはじめ、保湿に効果がある成分がたくさん配合されているため。ですから、精製水を使ったスキンケアは、精製水で肌を整えた後に、化粧水で保湿するという流れで行うのが一般的です。

しかしその一方で、化粧水をまったく使わずに精製水だけでケアしているという方もいます。そういう方の多くが主張するのが、化粧水に含まれている「合成界面活性剤」の危険性。界面活性剤とは、水と油の両方と混じり合う性質をもった成分ですが、これが肌の細胞間脂質を取り除いてしまうというのです。

美肌のために使う化粧水ですが、なかには有効成分を肌の奥まで浸透させるために、肌表面のバリア(脂質)を壊してしまうものがあるということ。肌本来のバリア機能や保湿力が低下すれば、「天然保湿因子」もうまく作れなくなくなり、肌が自分でうるおう力を奪うことにもなりかねません。

その結果、肌は化粧水なしではうるおえなくなってしまうため、乾燥肌がどんどん進行してしまう可能性があります。その状態を恐れて、化粧水の使用を止めている方も多いようです。精製水は化粧水に比べて安価なので、比較的コストを気にすることなくたっぷり使えますし、なにより肌に悪い添加物が一切入っていません。

たしかに化粧水と比べれば保湿力は劣ります。ですが、精製水をつけた後にクリームでフタをすればOK。その際に参考にしたいのが、肌の水分と油分のバランス。肌の成分は水分が70%、皮脂が2%ですから、この割合を参考にして精製水とクリームをつければ、肌の水分バランスが崩れる心配もないでしょう。

スキンケアの世界においては、「化粧水はスキンケアの必須アイテム」という考え方が一般的。けれどその常識から一度離れてみると、本当に肌が求めているものがみえてくるかもしれません。

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